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 ちどりの渡り
ちどり

 夏の終わりごろ、人気が少なくなった海岸の波打ち際で波と戯れるようにちょんちょんと歩きまわる小鳥の群れをよく目にします。

それらのうち、足が長いのはシギの仲間、足が短いのはチドリの仲間が多いそうです。上の写真は浜辺で休むチドリの仲間です。

チドリは渡り鳥のなかの「旅鳥」という種類に属し、日本より北の国で繁殖し、日本より南の国で越冬します。

主として移動時期の途中である春と秋に日本にしばらく立ち寄って、海岸に近い干潟で食べ物を採ったりして休養し、その後最終目的地に渡っていきます。

チドリの仲間は、毎年春と秋に繁殖地のシベリアと越冬地の東南アジアや遠くオーストラリアまでを往復するそうです。渡りをする距離は、片道1万km前後、年間では2万km以上にもなります。

その長距離を、チドリたちは太陽や星の配置などを指標にしたり、地球の磁場を検知したりして飛行するということです。

それにしても、体長わずか20cmほどの小さな鳥が年間に2万km以上にも及ぶ渡りをするのには驚くほかありません。

波打ち際で忙しく動き回りながらえさをついばんでいたチドリの群れに、急に高い波が押し寄せてきました。

チドリたちはぎりぎりのところで波を避けて飛び立ち、あわ立つ波頭の上で飛び回りながら高い声で鳴き交わしていました。

       千鳥鳴く      人気blogランキングへ
        荒波のあわ
          飛び越えつ


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(2019/09/29(日) 07:26)

 甘藷先生の墓
目黒不動尊

 東急目黒線不動前駅の近くにある目黒不動尊は、古くから浅草の浅草寺と並んで東京の庶民信仰の中心になっています。

昔から「目黒不動尊」と呼ばれているのは、泰叡山瀧泉寺(りゅうせんじ)という天台宗のお寺の不動堂です。江戸時代以降、庶民の間に不動信仰が盛り上がり、瀧泉寺の不動堂に行楽を兼ねて参拝する人が大変多くなりました。

現在では、瀧泉寺というお寺の名前より「目黒不動尊」のほうがはるかに有名になっています。

甘藷先生の墓 不動堂の裏、市街を見下ろす丘の上に、かなり広い墓所があります。
その中に、「甘藷先生」として有名な江戸時代の学者青木昆陽の墓がありました。
青木昆陽は、元禄11年(1698年)生まれで江戸時代中期に活躍した儒学者、蘭学者です。当時の南町奉行大岡忠相に取り立てられ、幕府書物の閲覧を許されました。

 江戸幕府8代将軍徳川吉宗は、飢饉の際の救荒作物として西日本では知られていた甘藷(現在のサツマイモ)の栽培を昆陽に命じ、小石川薬園(小石川植物園)、現在の千葉市花見川区幕張、現在の千葉県山武郡九十九里町で試験栽培させました。

この結果、享保の大飢饉以降、関東地方や離島でサツマイモの栽培が普及し、天明の大飢饉では多くの人々の命を救ったとされます。

昆陽は、享保20年(1735年)に農書 『蕃薯考』(ばんしょこう) を発表しましたが、その中で救荒作物として有用な甘藷(かんしよ)の性質・栽培法などを詳しく記述しました。

昆陽は、のちに評定所儒者となり、オランダ語の習得に努めました。昆陽の弟子には『解体新書』で知られる前野良沢がいます。

このように大きな功績をあげた青木昆陽は、明和6年(1769年)流行性感冒により死去しました。享年72歳でした。

      寺裏に      人気blogランキングへ
        甘藷の学者
          眠る墓

目黒不動尊では、毎年10月28日の縁日には、昆陽の10月12日の命日を偲んで甘藷まつりが開かれ、多くの参拝客でにぎわいます。


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(2019/09/25(水) 07:11)

 冬瓜の畠
冬瓜の畠

 私は冬瓜が好きで、よく吸い物、スープなどにして食べます。

冬瓜はインド、東南アジア原産とのことで、私どもの住む関東では7 - 9月に収穫します。冬瓜の実は大きいものでは60cmほどにもなり、東京の八百屋では1/4ぐらいに切って販売しています。

冬瓜は夏の作物ですが、完熟後は皮が硬くなり、丸(玉)のままなら冷暗所で保管できるので、秋になっても八百屋の店頭に並びます。そのためか、俳句の世界では冬瓜は秋の季語になっています。

冬瓜の味は控えめでクセがないので、煮物、汁物、漬物、酢の物、和え物、あんかけ、など様々な料理に用います。最近ではスープやポタージュなど西洋料理に使う人も多いようです。

インターネットを調べていて、明治の俳人村上鬼城の冬瓜の俳句を目にしました。鬼城は1865年生まれ、正岡子規、次いで高浜虚子に師事しました。

自身が耳が不自由だったこともあって不遇な環境に置かれていたため、憐れみ、哀しみを詠んだ俳句が多いのが特色だそうです。

       冬瓜の      人気blogランキングへ
        ころげて荒るる
          畠かな    村上鬼城

冬瓜は、日持ちするため、畠で成ったまま放置されることがあります。秋口には冬瓜の畠では葉が枯れはじめますが、そのような荒れた畠の片隅に大きな冬瓜の実がごろんと転がっているのを見ます。
上掲の俳句は、そのような初秋の冬瓜畠を詠んだものでしょう。


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(2019/09/21(土) 07:19)

 りんどうの花
 草津白根山の山麓には、短いハイキングコースがいくつもあります。私どもは、今回は青葉山の白根ロープウェイ山麓駅から草津町まで下るコースを歩きました。

青葉山を背にして、白樺の多い林間のハイキングコースをふもとに向かってゆっくりと下って行きました。

歩き始めてまもなく、道端にリンドウの青い花がたくさん咲いているのを見つけました。白根山のリンドウは低地のリンドウより花のサイズが大きいそうです。

りんどうの花

 りんどうは、昔から秋の訪れをいち早く告げる花の代表とされます。高山の山麓や峠道などで8月の初めから釣り鐘型の青紫色の花を咲かせるのをよく見ます。山道を歩いてきて、道端にりんどうが咲いているのを見ると、思わず心が和みます。

りんどうは、開けた野原や道路際などよく日の当たる場所で育ちます。だから、私どもが歩いているときによく目に付くのでしょう。

りんどうのつぼみは日が当たると上の写真のように開き、雨天のときや夜間は閉じてしまいます。冬場にかかると茎葉が枯れて地下の根の状態で冬越しをします。

りんどうは、古来から道を歩む人々に親しまれたので、和歌や俳句にも多く詠まれてきました。また、歌謡曲にもよく登場しており、最近では由紀さおりさんの「りんどうの花」に唄われています。

りんどうは、現在は園芸植物としてもよく栽培されています。岩手県などに多い栽培農家では、毎年お盆前になると全国から注文がたくさん寄せられます。りんどうを栽培するには、日照不足になると茎葉が伸びすぎ、花が咲かなくなるそうです。

       空の青      人気blogランキングへ
        映しりんどう
          咲き初めぬ


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(2019/09/17(火) 06:47)

 欧州のうなぎ
 数年前から、東南アジア各地で採取されるうなぎの稚魚(シラス)が記録的な不漁になったというニュースが伝えられました。

このため、主要産地で十分な量のうなぎを養殖できなくなり、蒲焼用のうなぎが品不足になって価格も高騰しました。

現在日本で食されているうなぎは、国産のほかに中国うなぎ、台湾うなぎがあります。

欧州のうなぎ スーパーなどで安く販売されている蒲焼は、中国うなぎを使ったものが多いそうです。
台湾うなぎは日本国産と同じ「アンギラ・ジャポニカ種」のものが多く、食感も国産に近いとされます。
一方中国産うなぎは「アンギラ・アンギラ種」という欧州系うなぎのシラスを養殖したものが多く、食感がやや異なるそうです。

欧州のうなぎ うなぎはヨーロッパにもアメリカにもいて、古くからさまざまな料理で食べられています。
ヨーロッパでは、うなぎは燻製にするのがもっともポピュラーです。うなぎも燻製にすると脂肪のにおいも気にならず、ワインといっしょに食べるととても美味しいものです。
私もこれはヨーロッパで食べたことがあります。

きじ イギリス、特にロンドンでは「ウナギのゼリー寄せ」(左の写真)が名物だそうです。
ぶつ切りにしたウナギを煮込んでから冷やしてゼリー状に固めたものです、

昔はテームズ川でうなぎがよく獲れたとのことで、この料理が庶民の間で人気となりました。私はこれは食べたことはありません。

 ヨーロッパうなぎは、大西洋を隔てたカリブ海の深海で孵化し、大西洋を渡ってシラスうなぎとなってヨーロッパ各地の大河の川口近くに集まります。

中国うなぎは、それらヨーロッパうなぎのシラスを輸入して中国の養殖池で育てたものが多いそうです。

ところが、日本の蒲焼需要を満たすためにヨーロッパ各地でうなぎシラスを乱獲して中国に輸出したため、最近ではヨーロッパうなぎのシラスの漁獲量が激減したということです。

     蒲焼で      人気blogランキングへ
       欧州うなぎ
         食い尽くす

そこで、中国政府当局は数年前からうなぎシラスの輸出を認めないとの意向を日本国内の業界関係者に伝えてきたそうです。

こうなると、今後日本ではうなぎの蒲焼はますます私ども庶民から遠くなるかも知れませんね。


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(2019/09/13(金) 07:35)

 ロンドン・プロムス2019
アルバート・ホール

 数年前ロンドンに旅行した際、ロンドンの地図を見て、私どもが宿泊しているホテルの近くに「ロイヤル・アルバート・ホール」という大公会堂があるのに気がつきました。

ロイヤル・アルバート・ホールといえば、毎年夏に開催される「BBCプロムナードコンサート(通称プロムス)」の会場として、世界のクラシック音楽ファンに知られています。

シャーロックホームズ博物館を訪問してからホテルに帰る途中、サウスケンジントン駅から、この高名なホールに向かいました。

アルバート・ホールのある地区は博物館などが多いところで、古い大きな建物が続きます。やがてケンジントン・ガーデンに突き当ったところで左に向かうと、遠くにロイヤル・アルバート・ホールの巨大な建物が見えてきました。

アルバート・メモリアル ロイヤル・アルバート・ホールは、ヴィクトリア女王の夫アルバート公を記念して、1871年に建設されました。
ケンジントン・ガーデンズの南に位置し、ダイアナ元妃の最後の住居となったケンジントン宮からも近いところです。
ケンジントン・ガーデンズの中に、ロイヤル・アルバート・ホールと道路を隔てて対向する位置に、アルバート・メモリアルというタワーが立っています。
そのタワーの中に、アルバート公が椅子にかけている姿の金張りの彫像が置かれています。

 ロイヤル・アルバート・ホールは奥行80メートル、幅70メートルの巨大な楕円形の建物で、天井はガラス張りのドームとなっており、中央部の高さは40メートルもあるそうです。

ロイヤル・アルバート・ホールは、主としてクラッシック音楽やバレーの上演に利用されますが、巨大都市ロンドンでも数少ない収容人数7000名の大公会堂とあって、クラッシック音楽以外のさまざまなビッグイベントの会場としても使用されてきました。

1963年には、当時人気が沸騰していたビートルズが、このホールで歴史的コンサートを開きました。ボブ・ディランやローリング・ストーンズも、このホールの舞台に立っています。

本年のプロムスは、7月19日(金)にオープンし、 9月14日(土)にラストナイトプロムが演奏されます。今年はプロムスの創設者である英指揮者ヘンリー・ウッドの生誕150周年を記念し、宇宙にまつわる曲やウッドが英国のクラシック業界に持ち込んだ名曲を演奏するそうです。

9月14日(土)のラストナイトプロム2019にはイギリスの第2の国歌とも呼ばれるエドワード・エルガー作曲の行進曲「威風堂々」が演奏され、アルバート・ホールは大変な盛り上がりになります。

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       「威風堂々」
         ひびく夏


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(2019/09/09(月) 06:46)

 いのしし牧場
いのしし牧場 夏の終わりに群馬県草津に行きましたが、帰路は草津からバスを利用して白根山経由で軽井沢に抜けました。

地図で見ると、その辺は広大な浅間山の山麓で、畑と原野が入り交じっているようでした。インターネットで調べて、その途中の北軽井沢に「いのしし牧場」というのがあるのを知り、行ってみることにしました。

 北軽井沢のバス停で下車すると、昔の軽井沢を思わせるひなびた避暑地という趣きのあるところでした。最初は法政大学の関係者たちが作った別荘がもとになって村ができたということです。

軽井沢一帯は、まさに「自転車特区」という感じで、どこにいっても自転車が走り回っています。私どもも、バス停の前にあった貸し自転車屋で自転車を借り、道順を教えてもらっていのしし牧場をめざしました。

牧場に着いてその横から見ると、鉄柵で囲まれた大きなスペースの中にたくさんのいのししが歩き回ったり、寝転んだりしています。そのスペースの高いところに通路がかかっているので、私どもはそこから写真を撮ることができました。

牧場のいのししは、大きな成獣と子供が入り混じっていました。成獣の中でも体が大きいものは、牙が口からはみ出しています。
牧場で飼われていても野獣は気が荒く、柵ごしに私どもの姿を見ると、土煙をあげて突進してきました。

       柵の中       人気blogランキングへ
         猪(しし)は牙むき
           突進す


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(2019/09/05(木) 06:50)

 ハトの鳴き声
 私の家のあたりでは、早朝にハトが鳴く声が響きます。昔から「デーデーポッポー」といいましたが、正確な音階で少なくとも5,6回は繰り返して鳴きます。

近くの大きな木の高いところに巣があって、そのあたりの縄張りを宣言して鳴いているようです。

私が子供のころは、これは山鳩が鳴いているのだと教わりました。

ドバト 東京のハトの過半数はドバトというもので、左の写真のように体色は灰色で羽根にはぼやけたような模様があります。

ドバトははっきりとした大きな声で鳴くことはありません。グルグルとうなるような声を出すだけです。

キジバト ドバトのほかにキジバトというハトがよく見かけられます。左の写真のように体色は褐色が多く、羽根にはキジを思わせる模様があります。

キジバトは縄張り意識が強く、早朝やメスを呼ぶときはあたりに響く大きな声で鳴きます。

きじ ちなみに左の写真はキジのメスの姿です。胴体の部分の羽根には上のキジバトとよく似た模様が重なっています。

「桃太郎さん」のストーリーにキジが出てくるように、キジは昔から里に近いところに多数住んでいたのでしょう。

 つい最近、キジバトが木に止まって鳴いているのを見かけました。鳥は鳴くときは普通に口を開けますが、キジバトは口を閉じたまま体全体を使ってこもった声でデーデーポッポーと歌います。

しかし、あの小さな体でこのあたり一帯に響きわたる声を出すのには驚かされます。

      夏日のぼる     人気blogランキングへ
        はとの鳴き声
          響くなか

ハトはふつう人里に近いところに住んで人間と共存して生きています。自分自身は弱い鳥でも、人間といっしょにいればカラスや蛇などの天敵に襲われないのを知っているからです。

その点では人家に居候して子育てをするツバメと同じですね。世の中、このように共存共栄で暮らしていきたいものです。

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(2019/09/01(日) 07:27)

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